印象派の代表的画家で印象派の名称の元となった作品「印象、日の出」の作者でもあるクロード・モネの作品「庭のベンチに座るカミーユ・モネ」です。
カミーユ・モネはモネの最初の妻で、モネはカミーユをモデルに多くの作品を制作しています。本作品もそのうちの一つです。
この作品は、父親が亡くなり喪服を着て悲しそうな表情をしているカミーユが描かれ、カミーユを励まそうと訪ねてきた印象派の先駆的画家であるエドゥアール・マネが描かれています。
作品 庭のベンチに座るカミーユ・モネ
モネは妻カミーユをモデルに作品を多く制作しています。本作品もそのうちの一つです。
モネが印象派の名前のもととなった「印象、日の出」を制作した一年後の作品で、作品中にも印象派の代表的様式である筆触分割も見られます。
「ベンチに座るカミーユ・モネ」
(1873年)
本作品のカミーユの表情は悲しそうですが、本作品は父親を亡くし喪服を着ているカミーユが描かれています。
ベンチに座るカミーユの後ろには、カミーユを励ましに花束をもって訪れたエドゥアール・マネが描かれています。
まだ、画家としては成功していないモネに対して、実家が上流階級で画家としても既に名が売れていたエドゥアール・マネはモネを支援しており、モネをよく訪れていました。
マネも当時のモネ家族をよく作品に残しています。
「庭のモネ一家」(エドゥアール・マネ)
(1874年)
奥に日傘をさした女性が描かれていますが、喪服のカミーユと対比しています。
また、対角線で日陰と日向、黒い服のカミーユとマネ、明るい服の日傘の女性と画面全体での対比をより強く印象付けています。
日向に描かれている草木の明るい色彩は、色と色を混ぜ合わせない印象派の代表的様式である筆触分割で描かれており、モネが筆触分割を確立したのが伺えます。
コメント