印象派の創設メンバーの一人でバレエの踊り子の作品が有名なエドガー・ドガがアメリカ滞在時に制作した作品です。
ドガの母親はアメリカ ニューオリンズ出身でドガも1872年の末から翌年にかけて5ヶ月間、ニューオリンズに滞在しました。
作品は、ドガ一族で運営されている綿花取引所とドガの兄弟や叔父が描かれています。
作品:ニューオリンズの綿花取引所
本作品は、第二回印象派展に出品され、ドガのキャリア初期の作品でアメリカ滞在時に制作された数少ない作品の一つです。
「ニューオリンズの綿花取引所」
(1873年)
当時のアメリカの主要産物である綿花の取引所の日常が描かれており、当時の風俗がうかがえる作品にもなっています。
本作品は、印象派展出品後1878年にフランスの地方都市に新設された美術館(ポー美術館)に購入されます。
公的に購入された最初の印象派の作品と考えられています。また、ドガの作品で唯一の美術館が買い上げた作品です。
作品中のドガの家族
作品中には綿花取引所を運営するドガの兄弟、叔父が描かれています。
作品前面に描かれている面の品質を確認にしている男性は、ドガの叔父(ミッシェル・ミュッソン)です。
左端に窓際に寄りかかっている男性はドガの兄弟の一人です。(アシル・ド・ガス)
中央で新聞を読んでいる男性もドガの兄弟の一人です。(ルネ・ド・ガス)
上記のルネ・ド・ガスは事業に失敗し巨額の負債を抱えたため、ドガはその返済のため多くの作品を制作する必要があり、人気を得ていたバレエの踊り子のパステル画を多く制作したとも言われています。
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