バッロク絵画の代表的画家ピーテル・パウル・ルーベンスが描いた「最後の晩餐」です。
多くの画家が聖書の”最後の晩餐”の場面を作品としていますが、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」が、最も有名な作品となっています。
ルーベンスは、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」も模写しており、本作品の制作にあたっても参考にしていると思われます。
ルーベンスは、本作品「最後の晩餐」では、多くの使徒のなかでハッキリと誰がユダかと分かる表現をしています。
ユダの表情や態度から鑑賞者へのメッセージ性を強く表現しています。
作品 最後の晩餐
多くの画家が描いた、”最後の晩餐”の場面を、バロック絵画の巨匠ルーベンスが描いた作品です。
「最後の晩餐」
(1632年)
唯一、画面上で鑑賞者へ振り返っているのがユダであることが分かります。
ユダの表情が、後ろめたさや隠し事をしているような表情であることが鑑賞者にすぐわかるような描写です。
ユダの顔とイエス・キリストが持つパンを対角線上に配置し、その対角線上にできる画面中央の三角形にイエス・キリストが収まります。
また、テーブルの下、ユダの足元にはイエス・キリストと対比するように犬が描かれています。
犬は忠誠心や信仰心の他、邪悪、貪欲と言いった表現にも使われ、本作品ではユダの足により強調されていることもあり、邪悪・貪欲と言った意味に近いかもしれません。
イエス・キリストとユダの足元の犬が対比されているのが分かります。
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