クロード・モネ 「サン=ジェルマン=ロクセロワ教会」

絵画

印象派が出来る前に、後に印象派の代表的画家となるクロード・モネの作品「サン=ジェルマン=ロクセロワ教会」です。

ちょうど、サロンにも落選してしまい同様に落選してしまったルノワールシスレーバジールなど後の印象派画家と呼ばれる若い画家達と独自に展覧会を開催する構想をしていた時期の作品です。

独自の展覧会は資金不足もあり実現しませんでしたが後の印象派展につながっていきます。

サン=ジェルマン=ロクセロワ教会はルーヴル美術館の裏手にあり、モネはルーヴル美術館3階から見た教会を描いています。

作品 サン=ジェルマン=ロクセロワ教会

まだ印象派と呼ばれる前のモネの作品で、当時は万国博覧会がパリで開かれ、パリの景観が近代化していく様子や都市景観を多くの画家が描きました。

サン=ジェルマン=ロクセロワ教会
1867年

1867年
クロード・モネ
「サン=ジェルマン=ロクセロワ教会」
旧国立美術館蔵(ドイツ ベルリン)

作品に描かれている光景は現代でもあまり変わっていません。

引用:Wikipedia

本作品では明るい青空、教会前の木々とその周りの人々、直線的に描かれた人工物の境界や周りの建物の三層の構図となっており、それぞれが対比されています。

リズムを付けたような木々の描写は、教会や周辺の建物と強く対比されているのが分かります。

また、モネは教会を画面の中央から少しずらして配置しています。

画面内で存在感が大きくなる教会の存在感を低減させていようです。

建物や人々、木々の描写に対して青空はあまり詳細に描写されていない印象ですが、鑑賞者の視線の邪魔にならないように、比較的単純な描写に留めたのかもしれません。

また、青空の描写は下の人々の影を強調することとなり、人々の活動をより鑑賞者に意識づける効果も与えています。

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