印象派の代表的画家クロード・モネがキャリア初期に制作した作品「庭園の女たち」です。
サイズが255cm x 205cmと大きく、上半分は溝を掘ってそこにカンバスをはめ込んで描いています。
作品に登場する女性3人はすべて、当時の恋人で、その後妻となるカミーユが務めています。
当時、モネが暮らしていた借家の庭で本作品は制作されましたが、仕上げは室内で行い、雑誌などから当時流行のファッションを参考にして描いています。
作品 庭園の女たち
クロード・モネが26歳の時の作品で、まだ色々と挑戦的な表現を試みていた頃の作品ですが、その後のモネの特徴となる重厚なタッチや光の描写などへの試みが見られます。
「庭園の女たち」
(1866年頃)
当時、モネが暮らしていた借家の庭で制作され、3人の女性のモデルはすべて恋人で後に妻となるカミーユです。
モネは本作品を戸外で制作し、仕上げを室内で行いました。その際、雑誌の挿絵などから当時の流行のファッションを参考に作品を仕上げたそうです。
また、奥の女性の服装は別の作品「草上の食事」で登場している服と同じものと考えられています。
「草上の食事」
(1865-1866年)
「草上の食事」のこの女性のモデルもカミーユではないかと考えられています。
本作品「庭園の女たち」は、その後のモネの特徴の一つとなる重厚なタッチが批判され、当時は評価を得ることが出来ませんでした。
金銭面のサポートの意味もあり、画家仲間であるフレデリック・バジールが本作品を購入しています。
奥の女性の動きの描写が不自然など、まだ未熟な面がみられると言われているところもあります。
一方で、人物へあたる光の描写や影の描写は、その後の印象派へつながる表現が既に見られるとされ、本作品「庭園の女たち」はモネのキャリヤ初期の代表作とも言われています。
コメント