19世紀のイギリス人画家で同時代のウィリアム・ターナーと共にイギリスを代表する風景画家ジョン・コンスタンブルの作品です。
コンスタンブルの代表的な作品とされ、コンスタンブルの親友であったソールズベリー大聖堂の主教から依頼を受けて制作された作品です。
コンスタンブルは、ソールズベリー大聖堂を南東、南西、東からそれぞれからのスケッチし最終的に南東からの眺めを作品とすることにしたようです。
「自画像」(ジョン・コンスタンブル)
(1806年)
ソーズベリー大聖堂は1330年に完成した中世イングランドを代表する教会です。
作品 主教の庭から見たソールズベリー大聖堂
本作品は1823年の完成となっていますがコンスタンブルは1811年にソールズベリー大聖堂を訪れ各方向からスケッチを行い準備を進めました。
1820年にソールズベリー大聖堂を再度訪れ、最終的に南東からの眺めで作品制作を開始しました。
「主教の庭から見たソールズベリー大聖堂」
(1823年)
作品の左下には依頼への感謝として主教夫妻が描かれています。
作品では、明暗対比を行いより大聖堂を目立たせるため背景に暗い雲が描かれていますが、依頼主の主教からは不満を述べられたそうです。
コンスタンブルは1825年、原寸大で複製を制作しましたが、その際には、背景は晴天で描き作品全体も明るくしています。
「主教の庭からのソールズベリー大聖堂」
(1825年)
コンスタンブルがこの複製を完成させる前に主教は亡くなっています。
コメント