ジャン・オレノ・フラゴナール 「二人の姉妹」

絵画

18世紀 フランスのロココ期を代表する画家ジャン・オレノ・フラゴナールの作品「二人の姉妹」です。

描かれている二人の姉妹の服装や背景の様子から高貴な家柄の子供たちであることが分かります。

モデルとなった二人の姉妹は、画家の娘などの説がありましたが現在は、フラゴナールの親しい友人の娘という説が主流のようです。

本作品「二人の姉妹」は子供のドレスの描写や光を受けた子供の顔など、優美な描写が特徴のロココ美術を表現した作品となっています。

作品 二人の姉妹

ロココ期を代表する画家フラゴナールの作品で、ロココ美術らしい描写をした子供の肖像画です。

二人の姉妹
1769-1770年

1769-1770年
ジャン・オノレ・フラゴナール
「二人の姉妹」
メトロポリタン美術館蔵(アメリカ ニューヨーク)

妹を木馬に乗せ、支えている姉が描かれており、姉は視線を鑑賞者に向けており妹は姉に視線をむけています。

妹の視線は姉への信頼感を表しているようです。姉は、モデルを務めながらも目の前で自分たちを描いているフラゴナールに不安そうな視線を送っているようにも見えます。

本作品では明暗対比により二人の姉妹を強調していますが、最も明るく光があたっているのは姉の首から胸のあたりです。

ドレスや首の飾りつけなど細かい描写が多くなっているところでもあり、自身の技術の高さを強調するいみでも意図的に二人の姉妹の顔ではなく、姉の首元をもっとも明るく描いたのかもしれません。

画面左下に人形が描かれていますが、子供の移り変わりやすい興味心を表す象徴的なもので、モデルを務めているときの二人の姉妹の様子や心情を反映して描いたのかもしれません。

本作品は、中央に主役の姉妹を配置、明暗対比も利用して姉妹を強調するなど画面構成は基本的な構成で、また姉妹は三角形内に収まるなど鑑賞者に安心感を与える構図となっています。

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