フランス バルビゾン派の画家シャルル=フランソワ・ドビーニーの作品で、ドビーニーはその後の印象派誕生につながる役目を果たしました。
モネやピサロ、ルノワールなど当時、まだ批判されていた印象派の画家たちを評価し、自身が審査員をしていたサロンへも入選させています。
ドビーニーは、アトリエ船を入手しセーヌ川をノルマンディー地方から英仏海峡まで航行して水辺の風景を多く制作し、「水辺の画家」とも呼ばれています。
また、ゴッホはドビー二ーを敬愛しており、作品「ドビーニーの庭」をのこしています。
作品 ボッタン号
ボッタン号はシャルル=フランソワ・ドービニーのアトリエ船でドビーニー2代目のアトリエ船です。
ドビーニーは、当初は宗教や神話を題材にした古典的な作品を描いていましたが、自然の美しさにひかれ、風景画を描くようになります。
特にアトリエ船で各地を回り、水辺の美しい風家を多く描きました。
アトリエ船での作品制作や水辺の表現はその後、モネに引き継がれ印象派への先駆となっています。
「ボッタン号」
(1869年頃)
「アトリエ舟で描くモネ」 エドゥアール・マネ
水辺に反射する日の光などの表現を好んだクロード・モネは、ドビーニーのアトリエ船での作品制作を参考にしてアトリエ船を購入し水辺の作品を制作します。
アトリエ船で作品制作するモネを、エドゥアール・マネが描いています。
「アトリエ舟で描くモネ」
(1874年)
「ドビーニーの庭」 フィンセント・ファン・ゴッホ
フィンセント・ファン・ゴッホが人生の最後を過ごしたオーヴェル=シュル=オワーズにドビーニーの邸宅があり、またドビーニーはゴッホが敬愛する画家の一人でした。
1878年にドビーニーが亡くなった際に、弟のテオへの手紙で悲しみの気持ちを述べています。
ゴッホは、敬愛する画家ドビーニーの邸宅の庭を作品にのこしています。
「ドビーニーの庭」
(1890年)
本作品の別バージョンがひろしま美術館に所蔵されています。
「ドビーニーの庭」
(1890年)
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