オランダ黄金期の画家でレンブラントと同時代に活躍、一般市民から上流階級の人々まで多くの人の肖像画を描きました。
彼の肖像画は人々の生き生きした表情をとらえ、「笑いの画家」とも呼ばれています。
「陽気な酒飲み」はその中でも彼の代表作と言われ古くから名作とされてきたようです。
作品 陽気な酒飲み
「陽気な酒飲み」
(1628-1630年)
モデルの男性が誰であるかは分かっていませんが、注文を受けて制作したものではなくハルスが興味をもった人物を描いたものと考えれています。
左手にお酒が入ったグラスを持ち鑑賞者に進めているようです。右手を大きく広げ画面いっぱいに動きを持たせています。
大きな黒い帽子を描くことで、鑑賞者は自然と男性の顔に目が行くような効果を持たせています。
焦点のあわない視線、鼻のあたまと頬が赤らんでお酒がまわっているように描かれています。
マネやモネ、ゴッホにも影響
ハルスの作風は、無造作に書きなぐった筆跡で人物に活力を与えています。
ハルスはあまり細部までにこだわることなく大胆に、必要以上に絵の具を重ね塗りしていません。
作品の表面をなだらかにすることもせず、絵の具を塗りつけたり筆跡で動きを持たせるなどしています。
このハルスの作風は後の印象派の画家マネやモネ、ゴッホなどに影響を与えたと言われています。
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