ディエゴ・ベラスケス 「ラス・メニーナス」

ディエゴ・ベラスケス

スペイン国王フェリペ4世に厚遇され30年以上、スペイン宮廷で王族や宮廷の人々を描いたスペインの代表的画家ディエゴ・ベラスケスの作品で最も有名な「ラス・メニーナス」です。

ラス・メニーナスとは「女官たち」という意味です。

その優れた技術は、後世の画家からも絶賛され、印象派の生まれるきっかけとなった画家エドゥアール・マネベラスケスの事を「画家中の画家」と賞しています。

ラス・メニーナス(女官たち)

スペイン黄金期のスペイン宮廷の一室が描かれた、3メートルを超える大作でベラスケスの最高傑作とも言われています。

1656年頃
ディエゴ・ベラスケス
ラス・メニーナス(プラド美術館所蔵 マドリード)

① 国王に溺愛されているマルガリータ王女

本作が描かれた際、王女は5歳、当時は王位継承者と見なされており、全身に光が差すように描かれています。

② ベラスケスの自画像

③ 鏡に映った国王夫妻

画中の王女や画家の目線は、鏡に映っている国王夫妻に向けられています。

この作品を鑑賞する者に向けられているような効果があります。

マルガリータ王女

スペイン国王フェリペ4世は、マルガリータ王女を溺愛しておりベラスケスにも王女の肖像画を多く描かしていたようです。

ベラスケスが最初に描いたマルガリータ王女の肖像画
(王女:3歳頃)

1653年~1654年
ディェゴ・ベラスケス
「薔薇色の衣装のマルガリータ王女」
(美術史美術館所蔵 ウィーン)

お見合い写真として嫁ぎ先に贈られた肖像画
(王女:8歳頃)

1659年
ディェゴ・ベラスケス
「青衣の王女マルガリータ」
(美術史美術館所蔵 ウィーン)

ベラスケスが最後に描いた王女の肖像画
(王女:9歳頃)

1660年
ディェゴ・ベラスケス
「赤い衣の王女マルガリータ」
(プラダ美術館 マドリード)

マルガリータ王女は15歳で実の叔父の神聖ローマ皇帝レオポルト1世に嫁ぎます。

6人の子供を授かりますが、成長したのは1人のみ。

第6子を出産した直後に21歳の若さで亡くなっています。

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