メアリー・カサットはアメリカ人の女性画家ですがプロの画家を目指してパリに移り、主にヨーロッパで活躍した画家です。
カサットは、ギャラリーに展示されていたエドガー・ドガのパステル画に感銘を受けます。
その後、カサットはドガを紹介され親交を深め、ドガから印象派展への出品を進められます。
カサットは家族の看病のため作品制作を休むまで、印象派展に積極的に参加しました。
また、ドガや同じく女性画家で印象派のベルト・モリゾとの親交は生涯、続きました。
作品 青い肘掛け椅子に座る少女
本作品は、エドガー・ドガの友人の子をモデルに描かれ、背景にはドガの手が入っている作品です。
また、メアリー・カサットの印象派としての最初の作品ともされています。
「青い肘掛け椅子に座る少女」
(1878年)
本作品は、パリ万国博覧会のアメリカ部門への出品を試みますが却下されています。
その後、ドガの手による修正を加えられて第4回印象派展に出品しています。
少女が片腕を頭におきながら退屈そうにくつろいでいます。モデルの少女はドガの友人の娘です。
左には椅子の上で丸くなる犬が描かれています。一見、雑な印象を受ける筆跡で描かれ、少女のだらしない印象から万国博覧会への出品を却下されたと考えられています。
描かれた犬はドガが用意したのですが、本作品制作後、カサットの愛犬となったようです。
本作品の主役は椅子の上の少女ですが、犬を描くことで作品のバランスをとっています。
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