エレン・アンドレはフランスの女優で印象派の画家たちのモデルをつとめました。
なかでもルノワール、マネ、ドガの作品が有名です。
ルノワールの作品
「舟遊びをする人々の昼食」
(1876年)
ルノワールの有名な作品「舟遊びをする人々の昼食」で奥でグラスで飲み物を飲んでいる女性がエレン・アンドレです。
「昼食後」
(1879年)
白い服をきて右手にグラスをもってうっとりしたような視線の女性がエレン・アンドレです。
迎えでタバコに火を付けようとしているのは、ルノワールの弟のエドモンドです。エレンの後ろの黒い服の女性もルノワールのモデルと度々務めたマルグリット・ルグランとされています。
ドガの作品
「アブサン(カフェにて)」
(1876年)
アブサンを前に、うつろな目をしている女性がエレン・アンドレです。
ルノワールの作品とは違い、下を向いて少し疲れた様子を表現しています。
画家の要望に応えて演技していたと思われます。
マネの作品
「プラム」
(1877年)
ドガの「アブサント(カフェにて)」の影響を受けて、マネが制作したと言われています。
エレン・アンドレが演じている女性の前にはブランデー漬けのプラムが置かれています。当時、プラムは女性の性的なイメージを表現するものでした。
女性のうつろな表情とプラムから、女性は娼婦として描かれているとも言われています。
印象派の有名画家が同じ女性をモデルに描いていますが、それぞれに違う表情、イメージを表現しています。
「エレン・アンドレの肖像写真」
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