ルーベンスと最初の妻を描いた作品で「スイカズラの木陰のルーベンスとイザベラ・ブラント」とも呼ばれています。
ルーベンスは本作品の他、イザベラの肖像画を複数制作しています。
結婚時、ルーベンスは32歳で既に画家としての名声を得ており、イザベラは18歳で市の有力者の娘でした。
夫婦仲はよく子供も3人いたのですが、イザベラは34歳のときにペストが原因で亡くなってしまいます。
ルーベンスとイザベラ・ブラント
「ルーベンスとイザベラ・ブラント」
(1609年頃)
本作品は結婚を記念してルーベンス自身が制作したもので、二人の背景にはスイカズラというつる植物が描かれています。
スカイズラは、つるが絡み合ううえ甘い香りがすることから恋人を表現する植物とされています。
スカイズラのつるが絡み合うように二人は手を重ねあわせています。
二人の服装はとても高価なものと思われ、イザベラは指輪をし、ルーベンスは剣を持っています。
自分たちが上流階級の人物であることを表現していると思われます。
イザベラの肖像画
ルーベンスはイザベラの肖像画を複数描いています。
「イザベラ・ブラントの肖像」
(年代不詳)
「イザベラ・ブラントの肖像」
(1625年頃)
また、ルーベンスの弟子のアンソニー・ヴァン・ダイクもイザベラ・ブラントの肖像を制作しています。
「イザベラ・ブラントの肖像」(アンソニー・ヴァン・ダイク作)
(年代不詳)
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