最も印象派的な画家とカミーユ・ピサロにも言われているアルフレッド・シスレーの作品「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋」です。
シスレーはイギリス人ですがパリで生まれ、パリで活動、クロード・モネやルノワールなどのその後、印象派となる画家達と交流、シスレー自身も印象派画家となっていきます。
モネ、ルノワールは印象派画家として成功していきますがシスレーの作品は低い評価が続いていたようです。
本作品「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋」は最も印象派的画家と言われるシスレーの作品のなかでもさらに印象派的な作品と言える作品です。
作品 ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋
シスレーの作品はほとんどが風景画となっており、印象派画家が描こうとしていた陽の光の移り変わりや水面の様子などが描かれています。
本作品「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋」は川や空の様子が印象派的画風が最も表現されているものと言えます。
「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋」
(1872年)
ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌは、パリ北部にあり、作品にもある橋が1844年に完成したころから発展し始めた、最初は漁村だったセーヌ川沿の町です。
作品中にはセーヌ川が描か、数隻のボートが浮いています。陽の光を受ける水面は印象派的表現で筆触分割と筆跡を利用して描かれています。
空の描写も、筆跡を利用した雲が配置され、水面の描写ほどではないものの複数の青色を筆触分割にて表現されているようです。
水面と空の間に、橋や建物といった人工物を描き、印象派的表現をしている水面や空を強調している印象を受けます。
建物の業者は、水面や空と違い直線的に描かれており、建物の配色も意図的に単純なものとしているようです。
最も印象派的画家と言われるシスレーは、主にパリ近郊の風景画を多く制作していますが、多くは本作品「ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋」のようなのどかな印象を受ける作品となっています。
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