19世紀後半~20世紀初期に活躍したアメリカ人画家ジョン・シンガー・サージェントの作品「屋上のカプリの少女」です。
題名にある「カプリ」とはイタリア南部の都市ナポリの対岸にあるカプリ島のことで、世界遺産「青の洞窟」などで有名です。
サージェントはアメリカ人ですがイタリア フィレンツェで生まれ少年時代はイタリアで過ごし、絵画の勉強もヨーロッパで行っています。
本作品「屋上のカプリの少女」はサージェントが研鑽の目的も含めたイタリア、スペインへ旅行した際に描かれた作品です。
作品 カプリ
本作品「屋上のカプリの少女」はサージェントがイタリア、スペインへ旅行した際に描いた作品の一つです。
「カプリ」
(1878年)
白を基調にした画面にピンクと黒の衣装を着て踊る女性が強いアクセントになっています。
地中海のカプリ島の空は青空のイメージがありますが、意図的に白く描いているようです。
また、画面の下半分は白い壁となっており上半分に人物が描かれていますが、対角線上に二人の人物が配置されおり、上下の分割も画面中央付近とすることで画面に違和感は感じません。
また、上部左右に人物を配置、踊り子の背景は白い空のみとして、踊っている女性に鑑賞者の視線を集める工夫がされています。
本作品に描かれている踊っている女性は、ロジーナ・フェラーラというカプリ島出身の女性で、サージェントが描いたカプリ島を題材にした作品に複数登場しています。
「ア・カプリオーテ」
(1878年)
「カプリの眺め」
(1878年)
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