フィンセント・ファン・ゴッホが南仏アルルに滞在していた際の作品の一つ「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」です。
ヴィゲラ運河とグレース橋はアルル地区の南にある普通の運河と橋で、女性たちが洗濯をしている様子を本作品で描いています。
ゴッホは、日本の浮世絵から日本を南国の様な鮮やかな色彩を身近にある国であると認識しており、日本の様な鮮やかな色彩を感じることが出来るとして南仏のアルルに移住を試みました。
本作品「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」は、空や運河の青色、土手の黄色に選択する女性やボートの赤色など意図的に鮮やかな配色にしていような作品となっています。
作品 ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋
ゴッホが南仏アルル滞在時にアルルの南にある運河と橋を描いた作品で、青色、黄色、赤色と原色に近い配色がされた作品となっています。
「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」
(1888年)
橋に沿うような筆跡を横にした彩色で水面や土手を表現しています。
この筆跡の表現により、画面全体に左から右へ風が吹いている印象を強調して、画面奥に描かれている工場から出る煙や雲が横に流れている様子を強調しているようです。
画面全体は青、黄、赤で配色されており、工場が描かれている付近を起点にして、配色、表現方法別に画面が三分割されています。
三分割した描写のそれぞれに赤色がアクセントして使用されているのが分かります。
本作品は、ゴッホがアルルに来てすぐに制作された作品で、ゴッホがアルルに来た理由でもある明るい色彩で表現することを試みた作品となっています。
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