印象派の代表的画家クロード・モネの作品「草原(ブゾンの原)」で、第2回印象派展に出品された作品です。
ブゾンとは、当時モネが家族とともに住んでいたパリ北西にあるアルジャントゥイユの西方にある地域です。
アルジャントゥイユ滞在した時期にモネは妻カミーユと息子のジャンを登場させて作品をよく制作しており、さらに草原に妻と日傘、息子を登場させた作品を多く制作しています。
まだ、画家として名声を得ていない時期ですが、家族とともに希望に満ちてた当時のモネの心境を伺える作品となっています。
作品 ブゾンの草原
アルジャントゥイユ滞在時に多く描いた、日傘をもつ妻カミーユと息子ジャンが草原にいる様子を描いた作品のうちの一作です。
「草原(ブゾンの原)」
(1874年)
画面左下に日傘を置いて読書する妻カミーユ、その斜め上あたりに息子のジャンを配置しています。
草原の景色の一部として妻や息子を描いており、人物描写は行っておらず、妻が読書している事がかろうじてわかるぐらいです。
空と木々の描写で画面に奥行きを持たせ、草原が広いことを印象づけています。
画面奥の木々が風に揺れている様子がえがかれており、画面に動きを与えています。
広い空と草原を描くことで、画面にスペースが多くできてしまい鑑賞者の視線が定まらなくなる場合がありますが、モネは画面中止に風に揺れる木を配置し画面に安定感を持たせています。
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