イタリア ルネッサンス期の画家 ジョルジョーネが描いた作品。
ジョルジョーネの最晩年の作品で、一人の裸の女性を主題に据え、横たわる姿で描いた絵画史上に変革をもたらした作品とされています。
それまでも、裸体のヴィーナス自体は描かれていましたが、立ち姿で描かれていました。
ジョルジョーネは、それを横になって眠るという姿で描きました。
また、神話の一場面ではないという点も画期的でした。
ジョルジョーネ
イタリア ルネッサンス最盛期にヴェネチアで活躍した画家です。
人物像や作品の記録がほとんど残っていない為、謎も多く、ペストで30代半ばで亡くなったことから、確実にジョルジョーネ作とされている作品も6点しかありません。
「自画像」
(1477-1478年頃)
「ラウラ」
(1506年)
唯一絵画の裏面に銘が記され本人が記載した日付がある作品
ジョルジョーネは、風景と人物が一体となった絵画を描いた最初の画家とされています。
「テンペスタ」
(1508年頃)
西洋美術史上、最初の風景画とも言われています。
「眠れるヴィーナス」の影響
眠れるヴィーナスは、ジョルジョーネが存命中には完成せず、背景の建物や小道具などは、画家のティツィアーノが仕上げたと見られています。
ティツィアーノは、その後、「眠れるヴィーナス」を参考に「ウルビーノのヴィーナス」を制作しています。
「ウルビーノのヴィーナス」
(1538年頃)
さらに、その後、この構図は、マネの「オリンピア」に引き継がれます。
「オリンピア」
(1863年)
ヴィーナスではなく、実物の女性を描いた問題作
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