印象派の画家とされ、経済的にも印象派を支えたフランス人画家フレデリック・バジールの作品です。
「ラ・コンダミーヌ通りのバジールのアトリエ」「バジールのアトリエ ラ・コンダミンヌ通り」とも呼ばれています。
本作品でバジールは、敬愛していた先輩画家マネや親交のあったモネ、ルノワールを作品中に描いています。
作品中のアトリエは、バジールの4番目のアトリエでルノワールも同居していました。
また、作品中にはサロンに落選した作品も画中画として描かれており、当時のアカディミックな美術界への批判も含まれていると言われています。
作品 バジールのアトリエ
バジールは、自身が制作中でサロンへ出品を予定している「村の眺め」について尊敬する画家マネに意見を求めている場面を描いています。
「バジールのアトリエ」
(1870年)
右の背の高い男性がバジール、中央の男性がマネ、左の男性が文芸批評家のアストリュクです。
バジール自身は自分を作品の中には描いていませんでしたが、のちにマネがバジールを作品中に描き加えたとバジール自身が父親の手紙に記載しています。
階段にいる2人はモネとルノワールとされています。
階段を上がっているのがモネ、下にいるのがルノワールとされています。
作品の右奥でピアノを弾いているのはバジールの親友で音楽学者のメートルです。
作品中の絵(画中画)
作品の中には画中画としてバジールの作品の他、他の画家の作品も描かれています。
村の眺め
「村の眺め」
(1868年)
マネが批評しているのは、バジールがサロンへの出品を予定している「村の眺め」という作品です。
「村の眺め」はサロン入選をはたしています。
身繕い
「身繕い」
(1870年)
本作品のなかにサロンへの出品準備中の「身繕い」が描かれています。この後、右端に女性が1名描き加えられています。
「身繕い」はサロンに落選しています。
網を持つ漁師
「網を持つ漁師」
(1868年)
「網を持つ漁師」はサロンに落選してしまっています。
セザンヌ作品
ピアノを弾く音楽学者メートルの上にはセザンヌの作品と思われる絵が描かれています。
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