フィンセント・ファン・ゴッホの絶筆と思わるていることが多いですが、晩年の作品ですが最後の作品ではないようです。
ゴッホは最後の70日間に70作品を制作しておりそのうちの1点とされています。
本作品は「カラスの群れ飛ぶ麦畑」「黒い鳥のいる麦畑」とも呼ばれています。
作品の鳥についてゴッホがカラスと言っている記録もない為、ゴッホの遺族は「黒い鳥のいる麦畑」を公式な作品名としています。
作品 カラスのいる麦畑
本作品はゴッホが人生を終える地で約2ヵ月間滞在したオーヴェルで描かれ、当時ゴッホが感じていた死や孤独を強く表現されていると考えられています。
「カラスの麦畑」
(1890年7月)
作品に描かれている3本の道のうち真ん中の道と左に伸びる道はは途中で途切れているようにも見えます。鑑賞者にも身動きが取れないようなイメージを与えています。
また作品を多くを占める麦畑は激しく風に揺られ、暗い空とともに不安を表現していると思われます。
また、聖書では麦刈りを死の象徴としており、当時のゴッホは麦畑を好んで描いていました。
一斉に飛び立ったようなカラスの表現は「不吉」をイメージさせ当時のゴッホの精神状況を表しているとされています。
本作品でゴッホは色を混ぜたり筆跡を滑らかにするようなことなく、絵の具を厚く塗りタッチも非常に強く描いており、鑑賞者に与えるインパクトが強い作品です。
このとこから、ゴッホ最後の作品とのイメージが付いてしまっているのかもしれません。
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