印象派の画家アルマン・ギヨマンの代表作「イヴリーの落陽」です。強烈な落陽のオレンジ色が印象的な作品です。
イブリーとは、パリと南端で接するイヴリー=シュル=セーヌ市のことで、作品はイヴリー市の夕暮れを描写しています。
ギヨマンはダヴィッドの元モデルが開いていた画塾アカデミー・シュイスで絵画の勉強を始めますが、同じくその画塾に通っていたセザンヌ、ピサロと親友となりす。
ギヨマンの作風は、セザンヌやピサロにも影響を与えたと言われています。
また、フィンセント・ファン・ゴッホの弟で画商のテオとも友人となり、テオはギヨマンの作品を数点購入したようです。
「自画像」(アルマン・ギヨマン)
(1872年)
作品 「イヴリーの落陽」
強い色彩でセーヌ川の夕暮れを描いた本作品は、印象派的な大ぶりな筆跡でセーヌ川が反射する夕暮れの描写と夕暮れの空の描写がされています。
「イブリーの落陽」
(1873年)
夕暮れの空は、地平線に向けて徐々に強い色彩でグラデーションをつけられていますが、印象派の特徴でもある大ぶりな筆跡で表現されています。
夕暮れを反射するセーヌ川の描写も筆跡で表現されています。
本作品でギヨマンは夕暮れとセーヌ川が象徴する自然と煙をはき続ける工場を対比していると言われています。
パリ近郊の近代化が急速に進む様子と依然とかわりなく訪れる夕暮れとかわりなく流れるセーヌ川を対比しているようです。
本作品は第一回印象派展に出品されています。強い色彩の表現は鑑賞者を引き付けた作品だったようで、ギヨマンの代表作とされています。
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