17世紀オランダ黄金期の画家ヘンドリック・アーフェルカンプの作品「スケーターのいる冬景色」です。
アーフェルカンプは、冬景色を得意とした風景画家で作品多くが当時のオランダの冬景色を描いたものとなっています。
アールカンプは聾啞者であったようですが、存命のときから作品は人気があり自身でも作品を販売していたようです。
また、イギリス女王エリザベス2世がアールフェルカンプをコレクションしており、ウィンザー城にコレクションが所蔵されています。
作品 スケーターのいる冬景色
本作品「スケータのいる冬景色」は、同じオランダ地区の画家のピーテル・ブリューゲルの40年程前の作品「鳥罠のある冬景色」から着想されていると思われます。
「スケータのいる冬景色」(ヘンドリック・アーフェルカンプ)
(1608年頃)
「鳥罠のある冬景色」(ピーテル・ブリューゲル)
(1565年)
地平線を低くとり空を高く描く作風などスケートをする人々の描写以外にも似た作風が見られます。
また、アーフェルカンプはブリューゲルが作品の右側に描いた鳥罠を自身の作品の左側に描いています。
また、地平線の描写としてブリューゲルの作品では、遠くに別の町が見えるような描写をされています。
一方、アーフェルカンプは、ぼやかして地平線を遠くに感じる描写をしています。
アールカンプがいたオランダは埋め立てにより低地が広がる国土であったことから、より地平線は低く、遠くに感じる描写をしたのかもしれません。
作品の右端に描かれた小屋にアールカンプの署名がされています。
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