15世紀に宮廷画家、外交官として活躍した画家ヤン・ファン・エイクの作品「受胎告知」です。
非常に精密に作品を描く画家として有名なヤン・ファン・エイクですが、本作品においても精密な描写が行われています。
本作品「受胎告知」は三連祭壇画の左翼の部分で、中央部分と右翼は1817年より所在がわからないままとなっています。
作品の内容、表現しているものについては、受胎告知の場面である以上の事は分からず、いろいろな説があるものの判明していません。
作品 受胎告知
ヤン・ファン・エイクの他の作品同様に精巧な描写がされている作品です。
作品内には多くの対象物、表現がされていますが、その内容については議論が続いています。
「受胎告知」
(1434-1436年)
受胎告知の場面を描いた作品には、マリアと天使ガブリエルが描かれています。
それぞれの口元には、それぞれが述べた言葉が天上の神から読めるように上下逆に記載されています。
天使ガブリエルは「おめでとう、あたなた恵まれています」と述べて、マリアは「主の侍女を見守りたまえ」と述べています。
後ろでは窓から差し込む光とともに聖霊を表す鳩と七本の光の線が描かれています。七本の光の線は、キリスト教の七つの賜物を表現しています。
床のタイルにも飾り絵がえがかれています。
下の絵は、ゴリアテを倒すダビデの様子が描かれ、上の絵は、サムソンがペルシテ人の寺院を破壊している様子が描かれています。
建物の内装は非常に精密に描かれており、天井には神を形どったステンドグラスが描かれ、その両サイドには壁画が描かれています。
左側は、ファラオの娘に拾われるモーゼが描かれ、右側はモーゼが十戒を神から受け取る場面が描かれています。
本作品は受胎告知の場面を精密に描いた作品で多くの表現が込められており、その表現については議論がつづいており判明しておりません。
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